間取りで家事が楽になる!理想の家事動線とは?
家事動線と間取りに関する記事です。間取りを工夫することで、家事動線を短くするポイントを解説しています。実際の間取り例も使いながら、家事が楽になる間取りを詳細に説明しているので、ぜひ家づくりの参考にしてください。
家作りを検討する中で、「とにかく家事を楽にしたい!」と思う方は多いのではないでしょうか。
家事を楽にするためには、目的に合わせた「家事動線」作りがとても大切です。
今回はそんな家事を楽にする動線を作るポイントについて、詳細に解説していきます。
それでは早速この記事のまとめです。
今回の記事のまとめ
・家事が楽になる基本は動きを最小限にすること!
・これからの洗濯はバルコニーではなくはランドリースペースで干すことで大幅時短に!
・物干し場とファミリークローゼットの併設で理想の洗濯動線ができる
・狭い家でも「ドラム式乾燥器」+「浴室乾燥」が最強コンビ
・キッチン収納は引出し背面収納が、コストと収納力のバランスでおすすめ
・キッチンとダイニングテーブルは併設することで片づけ動線を最短にできる
・掃除の面ではルンバ基地(自動掃除機)と掃除機置き場の確保が家事楽への近道
家事動線の基本は短距離と回遊
家事動線の基本は短距離と回遊が大切と言われています。
移動距離をとにかく短くすることで、日々の負担を軽減することができますし、作業スペースに回遊性を持たせることで、料理・配膳・洗濯など同時にこなしたい作業が楽になります。
間取りを検討する時には、
・長い動線になっている個所は無いか?
・他の作業スペースとのつながりはいいか?
こんなところを気にしながら検討するといいでしょう。
洗濯の魔法「ランドリースペース」
ここからは各作業ごとに大事な視点を解説していきます。
まずは家事の中でも負担の大きい洗濯についてです。
家族が増えれば増えるほど負担が増える箇所でもあるので、ここを楽にしておくのはとても大切です。
それでは順に解説していきます。
「洗う、干す、しまう」は近距離に
洗濯を楽にする方法として大切なのが「洗う、干す、しまう」を近距離にすることです。
昔は1階の脱衣室で洗濯をして、2階のバルコニーで干すという間取りも珍しくありませんでした。
しかしそれでは洗濯の動線がとても長くなってしまい、辛い家事動線になってしまいます。
そこで最近では「洗う」と「干す」を一体化したランドリールームが流行っています。
ランドリールームとは洗濯機が置いてある場所と物干しが一体化したスペースです。
洗濯機から取り出してそのまま干すことができるので、洗濯の手間を大幅に減らすことができます。
さらに洗濯を楽にする方法として、ファミリークローゼットの併設という方法があります。
「洗う、干す」にプラスして「しまう」までが近くなることで、洗濯に関わる家事はそこですべて完結します。
このランドリールーム⇒ファミリークローゼットの超短距離動線が、洗濯動線の理想形でしょう。
忘れてはいけないランドリールームの機能性
ここからはランドリールームを作る時におすすめの機能を紹介していきます。
ランドリールームはどうしても湿気が溜まるので、それを上手く排出できる機能を取り入れることがおすすめです。
ランドリールームでおすすめの機能は以下の3つです。
風を取り入れる縦滑り出し窓(ウインドキャッチ窓)
ランドリールームには引き違い窓ではなく、縦すべり窓がおすすめです。
窓が風の通り道に飛び出ることで、風を捕まえて効率よく空気を取り入れることができます。
同じ壁面に向きの違う窓を入れると、空気の出入りがスムーズになり、より効果が高まります。
・雨でも湿気を排出できる換気扇
日常的に湿気を排出するために必要なのが、換気扇です。
浴室とランドリールームが隣り合っている場合は、浴室の換気設備で十分です。
もし浴室と離れている場合には、個別で換気扇か給気口を設けると良いでしょう。
・除湿機やサーキュレーター用のコンセント
ランドリールームで意外と忘れがちなのが、家電用のコンセントです。
脱衣室では乾燥用に、サーキュレーターや除湿機が活躍します。
そうした家電を使うときに困らないよう、低い位置にも必ずコンセントを取りましょう。
最近ではタンク式ではなく自動排水型の除湿器があるので、浴室近くに設置スペースを取るのもアリです。
【番外編】ランドリールームが取れない場合のおすすめ間取り
家の広さによっては、ランドリールームを取ることが難しいという方も多いと思います。
その場合は「ドラム式乾燥器」+「浴室乾燥」をおすすめします。
ドラム式乾燥機は最高の時短家電の一つです。
乾燥機を積極的に使うことで、ランドリールームのスペースを大幅に減らすことができます。
電気式であれば、パナソニックと日立の乾燥機能付きドラム式洗濯機が人気です。
ガス式であればリンナイの「乾太くん」が最近は定番になっています。
しかし洗濯物の中には乾燥機が使えない物があるので、その場合は浴室のバス乾燥換気扇を活用しましょう。
ドラム式乾燥機を入れたとしても、ランドリールームが無い場合は、必ずオプションでバス乾燥換気扇にすることをオススメします。
最近では手軽に物干しーバー追加できる商品も増えてきたので、量に合わせて本数の調整が可能です。
キッチン周りの配膳と収納
ここからはキッチンまわりの家事動線について解説していきます。
キッチンは収納と配膳のポイントを抑えることが大事です。
それでは解説に入っていきます。
キッチン収納はコストと面積を考えた収納計画を
キッチンの収納方法は大きく分けてパントリー収納と背面収納があります。
パントリー収納はリビングから見えづらく大容量の収納ができる利点がある一方で、床面積が増えて家全体でコストアップにつながるのと、間取りの自由度が下がるデメリットがあります。
背面収納は面積が少なく済む一方で、収納量が少ないという点がデメリットです。
パントリー収納と背面収納の特徴を考えたうえで、おすすめの収納は、引出しタイプの背面収納です。
背面収納は引出しタイプにすることで、大幅に収納量がアップできるのでキッチンに必要なものはほとんど置くことができるでしょう。
逆に取り出しの頻度が低い日用品のストック等は、キッチンの近くには収納せず、廊下収納などにしまうことで動線を邪魔しない間取りが実現できます。
配膳と片付けを意識した食事スペース
家事を楽にするキッチン動線として、キッチンとダイニングテーブルを並べた間取りがおすすめです。
配膳する距離が近いことで、家事楽動線の鉄則である短距離が実現できます。
忘れてはいけないルンバ基地とスティック掃除機の居場所
家事の中で忘れてはいけないのが掃除についてです。
掃除を楽にするために、間取りに反映させてほしいポイントは「ルンバ基地」と「掃除機の居場所」の2つです。
・ルンバ(自動掃除機)基地
ルンバ(自動掃除機)の基地は前もって設けておかないと、リビングに飛び出して邪魔になってしまいます。
階段下やリビング収納の下など、隠れるところにルンバ基地を設けるのがおすすめです。
・掃除機の居場所
日常のサッとした掃除機掛けが手間にならないよう、掃除機は手の届く所に充電スタンドを置くのがおすすめです。
なるべくリビングの一角にあるといいでしょう。
まとめ
今回は家事を楽にする家事動線について解説しました。
間取りを工夫することで、毎日行う家事が楽になり、生活が豊かになります。
ぜひ今回の記事を参考にして、家事が楽になる家づくりをしてください。
それでは今回の記事のまとめです。
- 家事動線の基本は動きを最小限にすること
- 洗濯はランドリースペースを作ることで、大幅時短が可能
- ランドリースペースにファミリークローゼットを併設するとなおよし
- ランドリースペースが取れない場合は「ドラム式乾燥器」+「浴室乾燥」を活用
- キッチン収納は引出し背面収納が、コストと収納力のバランスでおすすめ
- キッチンとダイニングを併設することで配膳の動線を短縮することが大事
- 掃除の面ではルンバ基地(自動掃除機)と掃除機置き場を確保しておく