見積書の内容って解りますか?

熊本の住宅展示場や新築住宅のモデルハウスなどを回ると、頼んでもいないのに見積書や概算書、場合によっては資金計画書などをもらうことがあります。

 

私も昔そんな営業をしていた記憶があります(汗)

資料請求と一緒に概算書を同封するみたいな…

当時は購入者のことを考え、良かれと思ってやっていたことなんですが…

今思うと大した結果を残せていなかったなと(笑)

 

ということで、今日はこの見積書についてお伝えしようと思います。

 

ズバリ結論から言うと

家づくりが分からない状態で見積書や概算書をもらい各社見比べてみても全く意味がありません。

 

『これはこっちが安いね、でもこれはこっちが高い、これいったい何の費用?・・・』

 

なんて会話になり、よくわからないまま終わります。

見積書には各社定型やフォーマットがあるため、独自のテンプレートを使っているところが多いです。

なので、項目名が違ったり、明細があったり無かったり、その他一式だったりと、他社との比較がし難いということもあるのです。

 

ただし、私の経験上で言えば見積書の内容は大きくわけて3つのグループに分けることができます。

】建物本体工事(標準工事と呼ばれることもあります)

【2】付帯工事

【3】その他の費用

 が一般的です。それでは順番に説明しますね。

 

【1】の建物本体工事に含まれる工事内容は

基礎・土台から構造体、外壁、内装、キッチン、浴室、トイレなどの設備、それに関わる人件費(大工や職人の工賃)などが含まれています。家としては出来上がりますが電気、水道、ガスなどのライフラインがつながっていないので生活することはできない状態です。

一般的な坪単価はこの総額を坪数で割った単価を提示する場合が多いです。

 

【2】の付帯工事の内容は

一言でいうと建物本体工事以外にかかる工事費用のことです。言葉の意味は付帯(関連)は付け加えるという意味です。

例えば建物を建てる際に地盤が弱ければ地盤改良費がかかります。

また、家だけあっても、水が出なかったり電気がつながっていなかったりすると暮らせませんから、電気・ガス・水道などの工事費用がかかります。

こうした費用を、建物に付け加えた費用ということで付帯工事と呼ばれています。

会社によっては太陽光や蓄電池なども付帯工事と呼ばれたり、会社によってはオプション工事などと呼ばれています。

①の建物本体工事の内容はそれぞれの会社の仕様やグレードにより価格が決っていますが、この付帯工事は現場の広さ、状況によって変動するものが多いため、一般的には「建物本体工事には含まれない」というのが原則です。

 

【3】その他の費用とは

家づくりが始まってから引渡が終わるまでにかかる様々な諸費用のことで、住宅ローンの手数料、登記費用(手数料含む)、火災保険、不動産取得税や固定資産税、地盤調査費や建築確認申請費などが該当します。

 主に工事以外にかかる費用で、基本的には現金払いになるので、住宅会社や銀行とも相談し、余裕を持って用意しておかなければなりません。

諸費用は総費用の約510%程度となります。

 

 

前回お話した坪単価のお話同様、見積を比較する際は見積の中に何が含まれているのかをしっかり理解しておかなければ、どれだけ比較しても無意味な結果になってしまいます。

 オウチの学校の個別相談では『絶対見落としてはいけない見積書の見方』をご説明しておりますので、気になる方はぜひLINEにてご連絡ください。

 

 

澤村知範

この記事を書いた人

澤村知範
オウチの学校代表

これまでの多くの住宅取材経験と自らが建築に関わってきたスキルの集大成として、家づくりの成功メソッド「オウチの学校」を設立。