住宅業界が迎えている新しい時代

ここ数カ月熊本でも建築資材が高騰しています。

ウッドショックに始まり、8月には金属屋根や金属外壁、釘やビスと言った金物部材や電線まで値上がりしています。

9月からはクロスも値上がり、11月には石膏ボードの値上げも予定されています。
これらは単なる便乗値上げかと思いきや、実はそれぞれの業界できちんとした理由があります。

 

以前省エネについて少しお話をしましたが、今、世界レベルで温暖化への対応を迫られています。“経済成長の制約やコスト”と考える時代は終わり、新しい時代の“成長の機会”ととらえる時代になりつつあります。

日本では経済対策として、「経済と環境の好循環」を作っていく「グリーン成長戦略」を日本の中長期的な基本政策として打ち立てました。

そこでは、住宅・建築物分野は一度建築されると長期ストックとなることから、カーボンニュートラルに向けた重点分野の一つに位置付けられました。今後、住宅の省エネ化に向けた国の働きかけは加速的に進んでいくことになるのです。

また、諸外国の政府を見ても、120以上もの国と地域が「2050年カーボンニュートラル」という目標を掲げ、脱炭素化に向けた大胆な政策措置を相次いで打ち出しています。

 

話が難しくなりましたが、要は脱炭素化をきっかけに、産業構造を抜本的に転換しなければならない時代にきており、まずは排出削減を実現させながらも、次なる成長へつなげていくことが必要だとされているのです。

それぞれの業界の大手がそのような取り組みを始めたことで、コストが上がったとしても脱炭素化という優先順位は変えられない時代、社会にあるということです。

これは世界レベルでの大きな潮流であり、私たちが生きている間も変わることはありません。

熊本の住宅業界でもSDGsの動きが出てきています。
私たちオウチの学校でも、SDGsへの取り組みを行っている(またはそれに準ずる取り組みを行っていること)を一つの基準として、ご紹介できる会社を選んでいます。

澤村知範

この記事を書いた人

澤村知範
オウチの学校代表

これまでの多くの住宅取材経験と自らが建築に関わってきたスキルの集大成として、家づくりの成功メソッド「オウチの学校」を設立。