屋根をデザインで選んではイケない理由

住宅の外観イメージに大きな影響を与えるのが屋根の形です。
屋根の形には切妻屋根、片流れ屋根、寄棟屋根、陸屋根、方形屋根などの他にも様々な屋根があります。屋根の形によって、屋根が持つ特徴や機能性も変わり、家の印象も大きく異なります。また同じ間取りの家でも屋根の形状や使う材料によって数十万~数百万の差が生じます。しっかり設計の方とも話し合い、検討してみましょう!

代表的な屋根の形状について

【片流れ屋根】かたながれ
一方向だけに勾配のある形状の屋根で、外観がシャープでシンプルな家づくりに向いています。屋根裏空間が出来るので収納スペースなどの有効活用できます。また屋根の傾斜を南側に向けると太陽光パネルを最大限に載せる事ができるメリットがあります。

【切妻屋根】きりづま
二つの屋根面が山型に合ったシンプルな形状の屋根。一般的な形状であるため、大きな特徴はないものの、雨漏りリスクも少なく、コストも安く経済的な屋根です。どんな屋根材も採用可能で、洋風でも和風でも、どちらのデザインにも対応できます。

 

【寄棟屋根】よせむね
一般的な住宅屋根のひとつで、日本でも人気の高い屋根形状です。切妻よりも面積が広くなる分、少し価格は高くなりますが、コストバランスの良い屋根です。切妻屋根よりも外壁材の量が減るので、高価な外壁材を採用する場合は有利です。

【陸屋根】ろくやね・りくやね
ほとんど勾配がなくフラットな屋根です。「陸(ろく)」とは「平らな」という意味です。
RC造(鉄筋コンクリート)や重量鉄骨造では陸屋根にする場合が多く、屋上スペースを活用できるところが大きな特徴です。

屋根の役割について

屋根の役割はデザイン的な要素もありますが、それ以上に大切な役割を持っています。
それは「雨・風・台風等から住人や建物を守る」ということです。
屋根が無ければ人はそこに住むことすらできませんし、床や壁材などの内装材などはアッという間にカビが生え腐食してしまい、構造躯体なども時間が経過するごとにどんどん劣化、腐食が進みます。
また、それを加速させるものとして紫外線があります。紫外線が人に与える影響は短期的には「日焼け 」ぐらいで済みますが、建物に与える影響としては

・屋根や外壁の色あせ。
・素材によっては割れ。(熱による影響もある)
・塗装の剥がれ。
・シーリングのヒビ割れ。
・耐久性が落ちる。

 

など深刻な影響を与える場合もあります。
このように屋根の存在は建物のデザイン以上に重要です。また屋根の形状によっては雨漏りのリスクが高くなるものもありますので、しっかり住宅会社と確認したうえで進めて行きましょう。

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澤村知範

この記事を書いた人

澤村知範
オウチの学校代表

これまでの多くの住宅取材経験と自らが建築に関わってきたスキルの集大成として、家づくりの成功メソッド「オウチの学校」を設立。