まだまだ続く納期遅延と価格高騰

今日は建築部材の納期遅延についてお話をさせていただきます。

コロナ禍においてロックダウンという言葉をよく聞くようになりました。
英国やフランスでのロックダウンは、違反者への罰則金も設けられているそうですが、日本では「新型インフルエンザ等対策特別措置法」(特措法)に基づいた緊急事態宣言により、外出自粛要請に留まっています。罰則規定は設けられておらず、あくまでも要請というのが日本の特徴ですね。


この海外のロックダウンが様々な業界に影響を与えているということは皆さんご存知だと思います。

輸出入においてはコンテナ不足やコンテナ輸送に関わるトラックの運転手が不足していることで流通が大混乱しています。

そのような影響から住宅設備業界にも大きな影響が出ています。
少し前になりますがベトナムのロックダウンした影響で、半導体を使用している給湯器やトイレの温水洗浄便座などが納期遅延、または納期未定という回答が出ています。
昨年も一時期トイレ不足があり、新築住宅業界では大変な騒ぎになりました。
工事は全て終わっているのにトイレが付けられず引渡しが出来ないという事件も起きていたぐらいです。

そんな状況が再び起こりつつあります。トイレに関しては現在のところ全く商品がないわけではありませんが、特に洗浄便座が不足しているようです。メーカーによっては供給出来ている商品もあるため、前回ほどの混乱はないものの、品薄感からまとめ買いなどをする業者もいるようです。

ところが給湯器に関しては少し深刻さが増しています。新築の場合は給湯器がない状態ではさすがに住めないですし、代替品になるものもないため、入荷するまで待つしかありません。現在だと発注から納品まで数ヶ月待ちということですから、今給湯器が壊れたリフォームのお客さんなどは、寒い冬にお湯が出ない!というめっちゃしんどい思いをすることになりそうです。

また、建具(ドアや床材等)関係の納期遅延の発表もありました。国内大手メーカーであるDAIKENではホームページで以下のような説明をしています。
「新型コロナウイルスの感染拡大や世界的な海上輸送の混乱が続いている影響で、木質住機・造作材の原材料となる木質素材が十分に確保できない状況にあることに加え、一部の製品につきまして多くの御注文を頂戴しておりますことから、通常より納品までお時間を要する状況となっております。」とのことです。

ウッドショックによる価格高騰が落ち着いたとは言え、価格は1年前からすると随分上がりました。またカーボンニュートラルやSDGsの加速により、リサイクル化、省エネ化など、ますますコストがかかる時代になってきています。

これから家づくりをする人にとっては納期遅延・コストUPという問題に悩まされそうですね。
オウチの学校ではこれから家づくりを考えている方に、県内にある住宅会社様をご紹介しています。
何から初めていいのかわからないという方、自分たちに合った住宅会社が見つからない方、中古住宅を検討している方などコレからの住まいについて悩まれている方がいらっしゃればお気軽にご相談ください。

澤村知範

この記事を書いた人

澤村知範
オウチの学校代表

これまでの多くの住宅取材経験と自らが建築に関わってきたスキルの集大成として、家づくりの成功メソッド「オウチの学校」を設立。